Interview【特別編】
竹村良訓さん|陶芸家
陶芸家・竹村良訓さんと7nanaとのコラボ商品のリリースを記念してお届けしているインタビュー。特別編では、実際にできあがった商品の感想を中心におうかがいしました。
写真・動画:石川昂樹
単色では表現できない粗さが良い
―実際にできあがった3アイテムの率直な感想を教えてください。
現物をみてどれも素敵なのですが、特に211(まにまに)が渋くてかっこいいなぁと感じました。トップジェルやマットトップジェルで表面の質感の表現が色々と楽しめるのもいいですよね。
作品そのものではないですが、写真のクリエイティブがとにかく素敵だなと思いました。
209 さんさん
空から燦々と降り注ぐお日様のように指先を照らし、心が弾むイエロー×ブルー


210 あいあい
見つめた指先から微笑みがほころぶような、和気藹々と心が和むピンク×グリーン


211 まにまに
気分の隨に指先に並べるとすっと心が鎮まるようなブラウン×オフオワイト


209(さんさん)は3作品の中で一番僕の作品っぽいと思いました。210(あいあい)は現物を見るとグリーンがすごくキレイですね。良い風合いのグリーンで、今っぽく全体の色合いがおしゃれだと感じましたね。
210(まにまに)は個人的には一番好きなデザインです。それぞれのパーツがマーブル、テクスチャ、グラデーション含め、単色では表現できない粗く混じり合ったデザインがクセがあってすごくいいなと思っています。博物館にあるような標本の卵のような印象もあり、面白味もあるなぁと思いました。
コラボを通じて焼き物が拡がっている感覚
―今回のコラボ、企画~制作を通じた総括を教えてください
普段、自分自身の作品とは異なる素材、異業種でのコラボは、改めて楽しかったなと思っています。セラミックの素材で表現していたモノが、全然違う質感や素材で表現され、異なる用途で使っていただくのは僕からすると焼き物の可能性が拡がっている感覚があるんです。逆に7nanaさん側にもネイルの領域に焼き物が入っていくのはどんな感覚なのか聞いてみたいですね。かなり大変だったとは思いますが、ネイルの可能性が拡がっていることに繋がっていると嬉しいです(笑)
僕の作品を既にお持ちの方はもちろん、ネイルを通じて初めて作品を知る機会にもなってくれると嬉しいですね。去年はアパレルとのコラボ、今年はネイルとのコラボと続き、本当に楽しかったのでまた異業種コラボはどんどんやっていきたいですね。
作品の色づかいをより届けやすくなっている気がする
―インスタグラムなどで既に反響はありますか?
はい、すごくポジティブな反応が多いですね。POPUPのお知らせなど投稿させていただいたのですが、知り合いのクリエイターも「すごい楽しそう、見に行きます」と言っていただいて嬉しいですね。
いつも僕の作品を見てもらったり、作品を買って頂いているお客さんは作風も影響しているかと思いますが僕の体感としては8-9割が女性のお客さんで、今回のネイルというアイテムとしてはお客さんと僕の間に存在している気がします。もしかしたら器よりも僕の感覚とか色づかいを、より身近に届けやすくなっている可能性もあると思っており、それがすごく嬉しいです。
普段、作品を見ていただいている方にも是非今回のアイテムを手に取って見ていただきたいですね。
今回の竹村さんとのコラボアイテムは5/18 20時よりご購入いただけます。

2003 武蔵野美術大学 工芸工業デザイン学科(木工専攻)卒業
2005 東京芸術大学大学院 保存修復学科(工芸)終了
文化財修復を修め、同時に陶芸学科で古陶磁の研究・復元制作にも努める
在学中より、漆芸技法の応用による陶磁器・漆器修復の仕事をはじめる
2008 陶芸教室「陶房 橙」を開く
