Interview【前編】
TOHNE 宮田周子さん
7nanaの2nd Collectionの準備が進んでいます。
今回7nanaとのコラボレーションが実現したのは、奥渋にあるネイルサロン『TOHNE』主宰の宮田周子さん。
宮田さんの作り出す世界は、ネイルデザインのみならず、サロン空間やイメージビジュアルなどさまざまなシーンで触れることができます。
彼女の考えるデザインの哲学やその背景、自身が純粋に「かっこいい」と思えるデザインとは何なのか。
ご本人へのインタビューを前後編でお届けします。
※ 2nd Collectionは12月中旬販売予定です。

ネイルアーティストになったきっかけは?
高校生の時、卒業後は美容系の専門学校に進もうと一度は決めていたのですが、土壇場で大学への進学に変更。当時は音楽の道に進みたくて、その気持ちを諦めきれず学生生活をしながらちゃんと音楽を頑張ってみようと決めました。大学生の4年間は、勉学に加えて音楽活動、アパレルのアルバイトなど、とにかく好きな事、興味があることに集中しました。思い返せば、これらの経験や感性、アパレルの接客経験や提案力が今のサロンワークにも活きています。
音楽の方では、アーティストさんのコーラスなどのお仕事を頂いたり、沢山の経験をさせて頂きました。今なら後悔なく、次のステップに進めると確信したタイミングがありまして。そこで高校生の時に一度離れた「美容の仕事をしたい」と思い立ち、アルバイトをしながらネイルスクールに通いネイリストの道を目指しました。
美容の中でもネイルを選んだのは、当時コンサバやギャル、ロングネイルのデザインが主流で、そのカテゴリに属さない人たちが、ショートネイルでもファッションとして楽しめるデザインを提案したいと思ったから。
スクール卒業後は、都内のサロンでキャリアをスタートしました。未経験ながら、しっかりと技術・接客を学べ、自由度の高いデザイン提案もさせていただき、本当にいろんな経験をさせてもらいました。未経験でそこまで任せてもらえるサロンは少ないと思うので、今でも多くの経験をさせてもらったことに感謝しております。
振り返ると、ネイリストを志してからは本当に出会いに恵まれてるなぁと思います。

普段、サロンワークではどのようにお客様にデザインをご提案されてますか?
ありがたいことに、完全にデザインお任せでご依頼いただけるお客様も多く、ご来店されてから、お客様の雰囲気であったり、ファッションであったり、気分であったりでデザインをご提案させて頂いております。長く通って頂けるお客様が多いのですが、フランクに話せる空気感や、お客様が10言わなくても、求めている事を汲み取ることを心がけています。
シーズンでコレクションも発表させていただいており、デザインは日常の色々なモノから着想を得てます。例えば建築や器が好きで、時間がある時は、写真集やギャラリーなどに足を運んだり、街中の壁などを撮影したり、色々な感性に触れるようにしています。そういった日常のインプットを直感的に組み立てている感覚があります。
写真集ではイタリア人写真家のルイジ・ギッリさんの作品が好きで集めてますね。最近、篠田桃紅さんの展示にも足を運んだのですが、感性に圧倒されましたね。
主宰されるTOHNEについて教えてください。
サロンのコンセプトとしては、ベーシックを基本に既成概念にとらわれない発想を大切にしており、ファッションとリンクしたデザイン提案を心がけています。モード、モダンなデザインの発信を得意としており、丁寧なケアや技術はもちろん、サロンのミニマルな世界観の一部であるインテリア、空間作りにもこだわっています。

サロンのオープンが2020年の5月とコロナ渦の最中で、本当に多くのお客様や人に支えられ3年目までやってきました。
これからも、自分自身が純粋に「かっこいい」と思えるデザインをお客様に提案していきたいです。
今回、7nanaのデザイン制作に参画頂いた理由は?
instagramで多くのお客様に見ていただいている中で、遠方でサロンに通えないというご意見を結構いただいており、歯がゆさを感じておりました。また、コロナをきっかけに、対面でのサービス提供ではない方法でも自分たちのデザインを届けられる方法がないかと模索しているところでしたので、ジェルシールはまさに思い描いていたプロダクトでした。
実際に、7nanaの商品を付けさせてもらって、チップよりフィット感があり、持ちもよく、質感が想像以上でした。ブランディングも洗練されて魅力的だったので是非参加させて頂きたいと思いました。
セルフでジェルやマニキュアをするのは時間もかかるし、難しく、少々ハードルが高く感じることもあるかと思います。その点シールだと簡単にサロンクオリティのデザインが楽しめるのでおススメです。
特にフットは夏限定でという方も多く、オールシーズンフットネイルをされている方って意外に少数だと思います。サンダルを履かない時期のフットネイルは、見えないところに気を使う自分自身の心の余裕みたいなものが持てるような気がして。ふとした瞬間、例えばお風呂に入ったときに足がキレイで充実感を感じるとか、何気ないそんな充足感が手軽に手に入るプロダクトなので選択肢が拡がったと思います。
今回、4種のデザインを制作させていただいたのですが、TOHNEのアイコニックなデザインを中心に、質感にもこだわりました。ぜひ色んな方のファッションと合わせて楽しんで頂けたらうれしいです。

−次回InterviewはTOHNE宮田さんに制作頂いた2nd collectionの4デザインの紹介、TOHNEや宮田さんご自身の今後の展望についてお伺いしました。